【のんびり東京旅行におすすめ】江戸東京たてもの園でタイムスリップ!「千と千尋の神隠し」のモデルはここ?
たまには東京の高層ビル群とたくさんの人から離れて、のんびり旅行がしたい!
そんな東京在住の人や、東京旅行に来ている人におすすめなのが、江戸東京たてもの園です。
江戸から昭和初期までの建物が並ぶ野外博物館で、自然豊かな敷地内をのんびり散歩しながら、タイムスリップしたような気分を味わうことができます。
中には、ジブリ映画の「千と千尋の神隠し」のモデルと言われる建物もあるんです!
江戸東京たてもの園の建物は、現地での保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示したものです。
友達に誘われるまでは「江戸東京たてもの園」を知らなかったのですが、いざ行ってみるとあまりの楽しさに「なんでもっと早く行かなかったんだろう!」という気持ちになりました!
無料のガイドツアーに参加する
園内にはボランティアガイドがたくさんいて、解説や工作教室、紙芝居、囲炉裏の火おこしなどの活動を行っています。
私達はその活動の1つである、たてものガイドツアーに参加しました。13時30分から1時間です。
(看板に描かれた江戸東京たてもの園のマスコットキャラクター「えどまる」は、「千と千尋の神隠し」の宮崎駿監督により制作されたものです。)
今回説明してくれた ボランティアガイドは、70代くらいの女性でした。参加者は私の他に4人と少人数のもので、のんびりとした雰囲気のガイドツアーでした。
では、ガイドツアーに出かけます!
- 綱島家(農家)(江戸時代中期)
江戸時代の一般的な農家の家です。
客を迎える玄関がなく、入ってすぐのところにはキッチンがあります。
また、農家の家は天井を作ることが許されていなかったため、中に入ると頭上にはむき出しになった柱が見えます。
中ではボランティアガイドと観光客が、囲炉裏の火を囲んで談笑していました。
- 前川國男邸(1942年)
建築家の家です。左右対称に建てられています。
戦時の建築資材の調達が困難な中、限られた建築資材で建てられました。中央の柱はもともと電信柱だった木材が使用されています。
また、延床面積100㎡以下でないと建てられない、という当時の制限を感じさせない工夫がなされています。
例えば写真の窓のように、雨戸の収納場所(戸袋)は窓と垂直です。
雨戸はどうやって閉めるの??
この戸袋は蝶番で付いていて、90°回転します。雨戸を閉めるときには戸袋を回転して使用する仕組みです。
建物の中も、室内を広く見せる工夫が随所でみられました。
- 三井八郎右衛門邸(1874年,1897年,1952年)
旧三井財閥の三井家当主の家です。 もとは別々の場所に建っていた複数の家がつなぎ合わされています。(庭の石や植物も、それぞれの場所から運ばれてきたものです。)
玄関を入ってすぐに見られる丸い照明は有名なフランス人作家の作品で、2階の廊下にあるシャンデリアはクリスタルでできた豪華なものです。
写真で見ることができるように、窓枠にレールがたくさんあります。窓を全て右側の壁の後ろに収納して外の景色を楽しむことができるようになっています。
・武居三省堂(1972年)
蔵の隣にある茶色の建物です。昭和の頃は文具店でした。
ボランティアガイドは「千と千尋の神隠し」の監督が書いた、武居三省堂のスケッチの写真を見せてくれました。
「監督はここに来て、この建物をスケッチしたの!」
解説に熱が入り、大きな声が更に大きくなります。
「監督本人のサインもちゃんとあるでしょ!千と千尋の神隠しに出てくる、釜爺の仕事場の引き出しがたくさんある部屋のモデルはここよ!」
さらに、この建物には隠し扉(自分では見つけるのが難しいくらい隠れています。)があって、地下室に通じています。地下室の様子も、隠れ窓から見ることができます。
武居三省堂の他にも、ジブリの映画のモデルであると言われている建物が、いくつかあります。
- デ・ラランデ邸(1910年頃増築)
もともとは平屋の洋館でしたが、ドイツ人の建築家ゲオルグ・デ・ラランデが増築し、後にカルピスの創業者の三島海雲が住んでいたこともある家です。
ボランティアガイドは嬉しそうに言いました。
「同じ苗字の小説家・三島由紀夫がその表札を見て、小説のモデルにしたという説もあるのよ。」
現在、中の一部分はカフェになっています。
歴史のある洋館の中で優雅なアフタヌーンティーをしていると、明治の時代にタイムスリップしたような気持ちになります。
創業者にちなんだミルクカルピスは、濃厚で甘い味がしました。
江戸東京たてもの園の基本情報
休園日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始
開園時間:4月~9月:午前9時30分~午後5時30分
10月~3月:午前9時30分~午後4時30分
花小金井駅からは、徒歩20分程度でした。坂も無く歩きやすかったです。
おまけ
江戸東京たてもの園がある小金井公園は、隠れた桜の名所でもあります。
写真は一足先に開花していた寒桜です。
4月の頭には、後ろに映っている幹にも花が咲いて、全く違う景色が楽しめることでしょう。
台湾の従兄に、江戸東京たてもの園の写真を見せたら、こんな反応が帰ってきました。
「魅力的な写真を見ると我慢できなくなってくる。桜が咲いていなかったとしても、こういう場所にすごく行きたいなぁ!」
この記事を書いている人
東京で獣医師をしているNanaといいます。
両親は台湾出身ですが、日本で生まれ、日本で育ちました。
私は大学に入ってから中国語を勉強しました。
中国語を学び、台湾にいる親戚や友人と話せるようになりました。
驚いたのは、彼らが日本にとても興味を持っていること。
そこで、日本に興味を持ってくれる人に私からも生の情報を伝えたい。
同時に、日本に住んでいる人にも新たな発見をしてほしい。
そんな「独自のモノづくり」を目指し、文章を書くことに没頭しています。