台湾のローカル朝食店で中国語メニューの漢字を読む方法
ローカル朝食店でメニューの漢字を読む
台湾旅行に行った時、ローカルの店で朝食を食べるのはわくわくする経験ですが、ローカルな店であればあるほど中国語のメニューしかなく、どきどき緊張します。
日本語を話す私達が中国語のメニューを見るとき、持っている日本語の漢字の知識を総動員して、メニューの意味をイメージしています。
この記事では日本語漢字の知識とシンプルなキーワードを使って、台湾の朝食店で中国語の朝食メニューを読む方法についてまとめます。
いつも私が使っている方法です(^^)
知る人ぞ知る台湾のローカル朝食
台湾のローカル朝食は地元の人にとって欠かすことができないものです。
通勤前の時間帯には、朝市や屋台や朝食店がどこからともなく現れ、人や原付でごちゃごちゃ賑わいます。なかには、原付にまたがったまま朝食を買う人の姿も。
週末の築地市場のような賑やかな光景は、私にとってとても新鮮です。
台湾のローカルの朝食は、以下の特徴があります。
・食べやすい(辛くない、味が濃くない)
・格安
・メニューが豊富(日本で食べられないものも)
・温かいメニューもある
・観光客がそこまで多くない
一般的にはオーダーを伝えて(口頭もしくは紙に書いて)から椅子に座ると、料理が運ばれて来ます。料金は後払いのことが多いようです。
中国語のメニューを読むキーワード「しょうゆ」
キーワードは「しょう(醤、漿)ゆ(湯)」です。これらの漢字は日本でも使用しますが、漢字の持つイメージが異なります。
醬 濃いペースト、みそ
漿 ドロッとしたスープ
湯 サラサラしたスープ
ある朝食店のメニューとこのキーワードと照らし合わせてみます。
上の項目は「乾麵類」、まずは日本語の漢字の知識で「乾いた(スープが少ない)麺類」であることが予測できます。
その中にあるのがキーワード1の「〇醬麵」です。濃いペースト、もしくはみそがかかった麺であることがわかります。醤油ラーメンではありません。
「麻醬麵」は胡麻の濃厚ソースがかかった麺。
「炸醬麵」は日本でおなじみのジャージャー麺。味噌を炒めたものがかかった麺です。
という風に組み合わせます。
そしてキーワード2です。
「湯麵類」は「さらさらしたスープの麺類」であるとわかります。味のあるスープなので、単純なお湯ではありません。
寒い日に温かいものが食べたくなったら、 「湯」という漢字があるメニューを選ぶこともできます。
キーワードに日本語の漢字の知識を合わせます。
「魚丸湯」は魚ボールのスープ
「豬腸湯」は豚の腸(もつ)のスープ
こちらはキーワード3です。漿はドロッとしたスープを示しています。
「米漿」は米を使ったドロッとしたスープです。(米の他にピーナッツや砂糖が入った、甘くて茶色い飲み物です。)
「豆漿」は豆を使ったドロッとしたスープです。(日本の豆乳と同様のものですが、台湾の朝食店では砂糖がたっぷり入っていることが多いです。)
甘すぎるのが苦手ならば、「半糖」や「無糖」という漢字を見せれば通じます。
中国語のメニューは漢字と漢字の組み合わせです。メニューに頻出の漢字を把握していれば、あとは日本語の漢字の知識を使って意外と読むことができます。
漢字そのものに意味があるので、その意味を組み合わせれば、大まかなイメージを得ることが可能なのです。
漢字ばかりのメニューは、日本にあるフレンチやイタリアンのレストランの、カタカナばかりのメニューより読みやすいかもしれません。
おまけ
台湾に1週間も滞在していると、朝の通勤時間帯の賑やかな雰囲気に慣れてきます。
そして日本に帰ると、仕事に向かう人や学生が無言で歩いている、いつもの朝の光景に驚いてしまいます。
台湾のインターネットを見ると、
「日本に朝食店が無いって本当?」
「日本に行ったら朝ごはんあるの?」
といった疑問が見受けられます。
確かに私が通勤する朝8時頃は、シャッターが閉まっている店が多いです。コンビニエンスストアやチェーンのカフェなど除くと、朝食を提供している店も多くはないと感じています。
日本の朝食についてはこちらです。
私とは反対に、日本語ができない台湾の従兄は、漢字を用いて東京旅行をしていました。
従兄は、利用する駅や、食べたい食べ物の名前を書いた中国語の行程表を作製し、その行程表を印刷した紙を持ち歩きました。そして、道に迷ったときや注文したい時に店のスタッフに見せていました。
漢字しか読めない従兄が2回も旅行先に日本を選んだ理由は、日本人も漢字が読めるからなのです。その時の様子はこちらです。
この記事を書いている人
東京で獣医師をしているNanaといいます。
両親は台湾出身ですが、日本で生まれ、日本で育ちました。
私は大学に入ってから中国語を学び、台湾の親戚や友人と話せるようになりました。
驚いたのは、彼らが日本にとても興味を持っていること。
日本に興味を持つ人に生の情報を伝えると同時に、日本に住んでいる人にも新たな発見をしてほしい。
そんな「独自のモノづくり」を目指し、文章を書くことに没頭しています。